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中国/北京市における渋滞緩和・環境改善技術の実証結果についての報告

2013年12月13日

 株式会社長大は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO※1)から、日産自動車(株)が委託された「新交通情報システム技術実証事業」にて導入技術効果の検証を担当しました。

 この度、2013年11月14日に“2013北京交通信息服务国际研讨会(北京市交通委員会国際フォーラム)”内で開催された“新交通情報システム技術実証事業成果発表会”で、その効果が発表されましたので、ご報告いたします。

【事業背景】

 本実証事業は、経済発展に伴い急速なモータリゼーションを迎える中国北京市を対象に、問題となっている交通渋滞・エネルギー・環境問題を改善するため、NEDOと中国国家発展改革委員会、ならびに北京市発展改革委員会が、2011年1月に交わした新交通情報システム技術実証事業に関するMOUに基づき、日本において実績のある技術を導入し、省エネルギー効果とCO2の削減を実現し、その普及を図るものです。

【事業概要】

 北京市望京地区在住者の約12,000人に、IT端末(PND : Portable Navigation Device)を配布し、動的経路誘導2およびエコ運転支援3による“移動時間の短縮”や“消費燃料の軽減”を北京市全域で単体効果を実証実験により検証します。

 このような、IT端末を使用し交通分散効果を測る大規模な実証実験は、世界初の試みです。

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画像提供: 日産自動車(株)

当社の役割

●実証実験は、「動的経路誘導(DRGS)」および「エコ運転支援(EMS)」と、当社が設計/開発を行った「効果検証システム」を組み合わせて「新交通情報システム」が構成されています。

●「効果検証システム」は、実験車両の走行情報、および交通情報を収集、蓄積、集計、出力するための機能を装備しています。

●本実証事業で実現する省エネルギー効果(燃料削減効果)およびCO2削減効果については、実証実験期間の約1年間に収集した実測データに基づき検証を行いました。

●シミュレーションについては、当社が基礎的データを作成し、技術的指導を行いながら北京工業大学との技術連携により効果を算定しています。

 

動的経路誘導の車両単体効果

 実験の結果、動的経路誘導システムを利用することによるユーザー個別の効果は、1トリップ(約8km)当たり、時間を約5.1%短縮し、燃費*4は約7.6%向上することが分かりました。

 さらに、DRGSを用いたナビゲーションにより交通量の少ない道路へ誘導することで、交通量を分散させ地域全体の走行車両の速度を向上することが分かりました。

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画像提供: 日産自動車(株)

-北京市全域を走行し、動的経路誘導を使用した車両を対象

-導入前(2012/3/5~5/6) N=312 導入後(2012/5/7~7/31) N=1,328

-燃費は中国方式(l/100km)で計算。日本方式(km/l)で計算した場合は1.2km/l(8.3%)向上になる。

北京市全体の効果

 北京市全体へのDRGS普及による旅行速度と燃料消費量、CO2削減量との相関式から、社会的効果 をシミュレーション推計しました。

 このシステムが北京市全体で10%普及したケースをシミュレーションした結果、車両の平均速度が約10%向上するとともに、燃料消費量とCO2排出量を約10%削減できることが分かりました。

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画像提供: 日産自動車(株)

 

【当社の今後のアクション】

 当社では、本実証事業により得られたノウハウを有効に活用し、国際的な省エネルギー対策及びCO2排出量削減の活動に寄与するため、エネルギー有効利用技術の導入が望まれるその他新興国等に対する新たな活動に積極的に取り組んでいきます。

 また、本事業で連携した中国企業との新たな事業発掘について取り組んで行きます。

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事業執行責任者であるNEDO、日産自動車、北京市交通委員会を囲んでプロジェクト参加企業の記念写真

image131119.jpgのサムネイル画像

当社関係者記念写真

 

【本件に関する問い合わせ先】

 株式会社 長大 社会事業本部 社会プロジェクト推進部 担当:元木賢一  Tel 03-3532-8605

 

1 NEDO 新エネルギー・産業技術総合開発機構(日本)

 1980年に設立された日本の経済産業省所管の独立行政法人。

 日本最大の技術開発推進機関として、新エネルギーおよび省エネルギー技術の開発と、実証試験、導入普及業務を積極的に展開するとともに、海外における技術の実証等を推進し、エネルギーの安定供給と地球環境問題の解決に貢献しています。

2 動的経路誘導

 交通情報センターからリアルタイムの道路交通情報をテレマティクス(携帯電話通信)で車載機などへ送信。
車載機は、高精度な道路交通情報を受信した後、最適ルートを車載機などに表示して、ドライバーを最も速く目的地へと案内します。

3 エコ運転支援

 ドライバーが自分の運転の燃料消費水準を認識することで、エコ運転を効果的に促進します。
エコ運転のためになるアドバイスを行い、また他人との順位比較を行うことで、ドライバーがエコ運転を持続できるようサポートします。

4 燃費

 燃費は中国方式(l/100km)で計算しています。日本方式(km/l)で計算した場合は、動的経路誘導の場合は8.3%、エコ運転支援の場合は7.4%の向上になります。

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